施術体験者様の声

A・Kさん

A・Kさん

🍀 私は長年、腰の痛みと不安定な感じに悩んでいました。
肩こりもひどく、人に押してもらっても痛みも感じないくらいの状態でした。

耐えられない痛みに、整体やハリ、エステなど様々な治療を受けましたが、いったんは症状は軽くなるのですが時間が経つと同じような痛みが戻ってきてしまうという事を繰り返していました。 様々な治療院での先生方は良くなると言ってくれていましたが、私の本心ではすぐに良くなる事はあきらめていました。治療を受けては再発するような事を繰り返すのではなく、痛みを出す理由は何なのか、どうしてゆけば長年の悩みとお別れ出来るかをずっと考えるようになっていました。

そのようにして、萩原先生と初めてお会いした時は正直、少し頼りない印象がありました。なぜがと言うと、今まで受けてきた治療家の先生方とは違い、物腰が低く、「どこどこが悪い」などときっぱり断言せずに、痛い場所を遠回りをするかのように淡々と色々な場所を治療してゆくのです。 萩原先生は施術中に、「この可能性もあるし、こうかもしれない、この症状が出たらここが原因の可能性が高い。」などと色々な説明をします。そこで初めは、正直に言うと自信がないのかと不安に思いました。

後で話してゆく中で判った事なのですが、体を軽く触っただけでズバッと悪い場所を指定するような事は、治療家の方がお客さんを安心させて信頼を得る為の決まり文句であり、本人の本当の意味での改善とは関係ない事だと教えてもらいました。

しかし施術後に症状が改善してくる事を実感し、そのような治療スタイルは自信が無いからなのではなく、悪い場所は一つと決め付けずに様々な方向や可能性を視野に入れながらていねいにみてくれているものだと悟ることができました。

かざらずに正面から接してくれている事が判った今では、すごく信頼しています。それが本来あるべき姿なのかなとも思います。

症状ですが、数回で腰と肩が楽になり、自覚症状として血の巡りが良くなり、なんとなくぽかぽかするような感覚の中で心地よい生活を取り戻す事が出来ました。

施術を受け始めてから、人生の大イベントである妊娠、妊婦としての生活、産後のサポートまでずっとお世話になる事が出来ました。

いいタイミングで出会えた縁をうれしく感じています。今後もメンテナンスをよろしくおねがいします。

   トリートによる施術例解説

(長文です。トリートの施術について詳しくお知りになりたい方はどうぞ)
 
🍀 A・Kさんは出張施術をさせて頂い頃からのクライアントで、
ご本人のご提案によりモニターとしての文章を掲載させて頂く事になりました。
この場を借りてお礼を申し上げます。

🍀 症状 = 肩、腰の痛み、寝つきの悪さ

🍀 ↓問診と検査で判った特徴的な部分
(以下は全て医療による診断ではなくオステオパシーによる検査、施術法です。)

  • 右肩関節の上腕骨前方突出
  • 後頭下筋群の緊張
  • 右肩甲挙筋の異常緊張
  • 胸椎上部関節の可動性低下
  • 肋骨の制限
  • 胸郭出口の筋膜のねじれ
  • 小胸筋の異常緊張
  • 下部胸椎部分屈曲
  • 下部腹膜の緊張
  • 左仙腸関節可動亢進
  • 距骨の前方突出
  • 全身の靱帯のゆるさ

クローバー A・Kさんは学生時代にバレエと社交ダンスをされていました。
現在は大手のIT会社に勤務され、パソコンを使用したデスクワークはもちろん、
パソコンや事務用品を肩に背負っての移動が多いとの事でした。
 

ロゴ 靱帯のゆるさ
検査でまず気が付いたのは靱帯のやわらかさです。特に足の関節と肩の関節の靱帯はかなりゆるい印象をうけました。靱帯とは骨と骨をつなぐ役割をしていますが、普段は適度な固さをもって状態を支えています。ここがやわらかすぎる事によりまず起こる問題としては、同じ状態を作る時に靱帯の支持力だけでは足りない為に、筋肉の張力を余計に使わなければならない事にあります。同じ姿勢を維持している間じゅう筋肉を緊張させたままにより、いわゆるコッた筋肉の状態になってしまいます。また、関節の位置があるべき状態ではない事自体が痛みや更なる変形を出す原因ともなる可能性を持ちます。
 
ロゴ 肩関節の上腕骨前方突出
A・Kさんの場合は、肩甲骨にはまっている上腕骨頭(腕の骨の上側)が前側に少し亜脱臼した状態になっていました。この関節に大きく関わる4つの筋肉などの異常を検査し、オステオパシーのテクニックによりバランスを整えた後に位置を矯正。合わせて問題の筋肉を健康に保つ筋力トレーニングを指導させて頂きました。
 
ロゴ 右肩甲挙筋の異常緊張
肩甲挙筋とは、肩甲骨を上方に引き上げたり、頭部を後方からけん引し支える役割を持つ筋肉で、肩甲骨から首の骨の後方側面に続いています。この筋肉の異常緊張によって痛みを出すクライアント様は多いですが、姿勢の悪い人に多くみられます。A・Kさんは姿勢がきれいな方ですのでこれには当てはまりませんが、肩甲骨に直接的、間接的に関わってくる張力バランス(小胸筋や広背筋など)を整えた後にカウンターストレインというソフトなテクニック(身体を楽な位置にもってゆき筋肉の異常な緊張を鎮める)によって施術しました。ここで筋肉は正常な状態を取り戻し痛みはほぼ無くなりました。バッグの持ち方の指導の他、根本的な問題は胸椎(腰から肩までの高さにある背骨)にもあったので、その事もお伝えし施術しました。
 
ロゴ 上部胸椎関節の固さと下部胸椎の前方屈曲
上部胸椎(背骨の胸から上の辺り)の関節の動きが非常に固く、ロックした状態になってしまっていました。
ここは自律神経といわれる不随意神経(意識しなくても自動的に働き、身体の機能を調節する神経。・例としては睡眠や内臓の働き、発汗や体温調節など) の中枢神経(脳から背骨の中~仙骨へと続く部分の神経)からの出口である事から、関節がロックして状態が悪いと、気分の悪さや様々な障害を引き起こす事があります。上部胸椎の関節の固さについては比較的容易に可動性を回復させる事が出来る場合が多いです。実際に可動性を回復させると気分が楽になり、睡眠の質も良くなったようです。また、今まで余計に動かなくてはならなかった頚椎(首の部分の背骨)の状態が安定し、頚部の筋肉の緊張が取れやすい状態を作る事ができました。
ここでの根本的な問題として考えられる事としては、下位胸椎(腰より少し高い位置の背骨)の関節が前側に倒れる形で変異している事が考えられました。脊柱(背骨の並び)の理想的なS字(下図参照)が途中で崩れ、問題箇所より上の部位のカーブが無くなり、直線に近い状態になっていました。直線に並んだ脊柱は見た目強いように感じますがそれは逆です。構造の弱さをカバーする為に関節同士が固く癒着しようとします。A・Kさんの場合はまさにこの状態ではなかったのかと考えています。下位胸椎を正常な状態に戻す事が必要でした。
脊柱の関節、特に大きな変異は短期間で簡単に戻る事は考にくいのですが、A・Kさんは妊婦さんでしたので、妊娠中に分泌される関節が柔らかくなるホルモン(リラキシン)のおかげか、産後の施術では気にならないレベルまで改善していました。内臓や腹部前面の筋肉群に対するアプローチも良かったのかもしれません。

姿勢 横 側面から見た脊柱のS字カーブ 

ロゴ 左仙腸関節可動亢進
腰痛を起こす原因でしばしば見られる症状です。
仙腸関節とは、骨盤と呼ばれる腰骨のうち、真ん中にある仙骨と両サイドの腸骨と呼ばれる部位との間にある関節で、ごくわずかな動きの中で上半身と下半身をつなぐ大事な役割を果たしている関節です。

仙腸J 仙腸関節

仙腸関節の可動亢進とは、普段安定している時はわずかな動き(感じ取ろうとしてもトレーニングをつんだ人しか解らないほど)しかない関節が余計に動きすぎる状態をいいます。解離(はなれてしまっている)と表現する事もあります。可動亢進した関節を守る為に、周りの筋肉は固く緊張し腰痛を引き起こします。ほうっておくと、ひどい場合はいわゆるギックリ腰の原因ともなります。A・Kさんの場合は初診時の検査で動きをみた際、軽く動かすだけでも鈍いクリック音(コリっと鳴る音)がするほど状態はゆるく、良くありませんでした。施術としては、ゆるい側の関節を圧着、反対側の固い関節を可動化しバランスを整え、関連する腰椎や股関節などの動きが悪い部分にもアプローチしました。しかしながら手技による施術は固いものに対してやわらかくする事は出来ますが、やわらかすぎるものを固めるのは困難です。 テーピングや骨盤バンド、寝る時の姿勢、足を組まない事などの生活指導、姿勢指導などを行い、時間をかけて骨盤の安定化をする必要があります。A・Kさんの場合は施術後順調に回復し、骨盤の安定した状態を取り戻されました。特に妊婦さんは、普段では問題の無い方でも、この仙腸関節可動亢進に陥りやすいのですが、A・Kさんは症状を出す事無く現在に至っています。状況説明をしっかり聞いて頂いた賜物だと思っています。

🍀 以上、A・Kさんへの施術例について、かいつまんで数箇所の部分を紹介いたしましたが、症状やそれに対するアプローチは人や状態によって大きく変わります。検査してみないと判らない。更には施術の反応を見てみないとわからないのが人体です。

トリートではひとりひとりに合わせた改善計画を提案してゆきます。